沖縄県のおすすめ畳屋さん･畳店

沖縄県の畳屋さん事情と畳にまつわるあれこれ

沖縄県で使われる畳の規格

畳は地域によって規格が異なり、同じ1畳でもどの規格のものかで大きさが違います。

沖縄県では、「本間（京間）」や「五八間」と呼ばれる畳がよく見られます。
京間（本間）の畳は、縦が6尺3寸(約191cm)、横が3尺1寸5分(約95.5cm)で、1畳の大きさは1.82㎡です。京間（本間）は、主に関西以西の西日本で多く見られます。
五八間の畳は、縦が5尺8寸(176cm)、横が2尺9寸(88cm)で、1畳の大きさは1.76×0.88≒1.55㎡です。
五八間は、主に静岡県以北で多く見られますが、近年では全国的に使われることが多くなっています。

ただしこれはあくまで地域的な傾向です。
実際にはハウスメーカーや建築年代によっても異なり、沖縄県でも京間と五八間の間くらいの大きさの「中京間」など、他の規格の畳が使用されていることもあります。

また近年人気がある正方形の「琉球畳」と呼ばれる縁のない半畳の畳も沖縄県が発祥です。

沖縄県の畳によく使われる「ビーグ」とい草

近年市場に出回っているい草は、値段が安いことから中国などの外国産い草が多くなっており、国産は2割ほどといわれています。さらにその国産い草のうち、90％以上は熊本県で生産されています。

沖縄県では普通の国産い草よりも太く丈夫な「ビーグ」が栽培されており、い草だけでなくビーグを使った畳も一般的です。ビーグは沖縄の方言で「い草」のことですが、ビーグは通常のい草と比べると2倍ほどの太さがあり、硬く丈夫で弾力性があるのが魅力です。また泥染めという工程がないため自然な色合いをしています。
とくに県内産のビーグを使った畳表は希少で値段も通常のい草の畳表に比べて高価ですが、耐久性が高くビーグ表ならではの魅力があるため、沖縄県ではい草表と並んで人気があります。

生活様式の変化や外国産い草の流入などにより、畳の原料となるい草の国内栽培地は全盛期の1/10ほどに減少しています。沖縄県産ビーグの収穫量も年々減少しています。
畳は日本で生まれた独自の文化です。国産のビーグやい草は美しい風合いと優れた耐久性が魅力で、ムラがなく品質が高いのが特徴です。
日本の伝統文化を守るためにも、地元沖縄の産業や生産者さんを守るためにも、品質の高い県内産ビーグや国産い草を積極的に選んでいきたいですね。

沖縄県の畳屋さん事情

沖縄県は、県庁所在地である那覇市や沖縄市、うるま市など、県南部～中部のエリアでは比較的都市機能が発達し商店数も多くなっています。
それに対して沖縄半島北部や大東諸島など、過疎化が進んでいる地域では商店の数が少なくなっています。
畳店も同様で、那覇市や沖縄市などには比較的多くの畳屋さんがありますが、国頭村や大宜味村、南大東島や島しょ部などの地域では畳店の数が少なくなっています。

沖縄県は、県面積が全国47都道府県中44位とコンパクトな県です。沖縄本島全域を営業エリアとしている畳屋さんは意外と多くありますので、沖縄本島内に住んでいれば畳屋さんを見つけるのに困ることはないでしょう。
離島の場合は基本的には自宅近くの畳屋さんを探して依頼する形になりますが、離島も含めて沖縄県全域を対応エリアとしている畳屋さんもいくつか存在します。また営業エリア外でも相談次第で対応してくれる畳屋さんもありますので、まずは一度問い合わせてみるのがおすすめです。
見積りや相談は無料の畳店も多いので、当サイトを参考に良い畳屋さんを見つけてみてくださいね。

沖縄県の気候と畳のお手入れのポイント

沖縄県は県面積が全国44位と小さな県ですが離島が多く、東西1,000km、南北400kmの広大な海域に点在する約160の島々で構成されています。基本的に一年を通して温暖で、冬でも平均気温が15℃以上の地域がほとんどです。海に囲まれていることから夏も35℃以上の猛暑日なることは少ないため、過ごしやすい気候です。
一方で、沖縄県は降水量が全国トップクラスです。とくに梅雨時期の5月～6月と台風の時期である8～9月の降水量が多くなっています。沖縄は「台風銀座」と呼ばれるほど台風の影響を受けやすく、住宅も台風に強いつくりになっています。
また沖縄は湿度が高く、冬場でも70％弱、梅雨時には80％以上に達します。東京の冬の湿度が55%ほどであることと比較すると、沖縄がいかに一年中湿度が高いかがわかります。

そのため、沖縄県での畳のお手入れのポイントはやはり「湿度」です。
普段のお手入れは掃除機やほうき等で畳のゴザの目に沿って掃けばOKですが、畳に使われる「い草」は湿度を吸収する特徴があるため、ジメジメした日が続くときは意識的に除湿を心がけましょう。晴れた日には風通しを良くするなどして湿度を調節し、カビの発生を予防することが大切です。
とくに沖縄県は降水量が多く日照時間が短いためカラッと晴れる日は貴重で、室内の湿度が高くなりがちです。エアコンの除湿機能や除湿器の使用も有効なので、上手に使ってカビの発生を防ぎましょう。
畳の上にじゅうたんなどを敷くとカビのほかにダニの温床にもなりがちなので、こちらもおすすめできません。

沖縄県の特徴と県内事情

沖縄県は、日本の南西端に位置する、青い海と緑豊かな島々からなる美しい県です。
沖縄本島を中心に、沖縄諸島、先島諸島、大東諸島から成り立っています。

沖縄県はほぼ全域が温暖な亜熱帯気候であり、年間を通して過ごしやすく、美しい自然と豊かな文化を持つ県として国内外から多くの観光客が訪れる一大リゾート地としても知られています。

沖縄本島は、県内最大の島であり、沖縄県の人口の約9割が沖縄本島に住んでいます。中でも那覇市を中心とした中南部に人口の8割が集中しています。
県庁所在地である那覇市は、沖縄県の政治・経済の中心地であり、国際通りなど活気のある街並みが広がっています。南部には首里城など琉球王国の文化が残るスポットも点在しており、世界遺産にも登録されています。
一方で北部のやんばる地域は、亜熱帯の森が広がり、貴重な動植物が生息する、自然豊かなエリアです。

大陸と日本との間に位置する沖縄県は、その両方から影響を受けながら独自の文化を育んできました。
琉球王国時代には、独自の政治体制や文化を築き、独自の言語や音楽、工芸品などが発展しました。
現在でも、伝統芸能であるエイサーや琉球舞踊、伝統工芸である紅型（びんがた）染めや漆器、琉球ガラスなど、多くの伝統文化が受け継がれています。

沖縄県は、美しく青い海に囲まれ、ダイビングやシュノーケリングなどのマリンレジャーがさかんです。
また、離島では手つかずの自然が残されており、都会の喧騒を離れてゆったりとした時間が流れる中、古き良き沖縄を味わうことができます。

沖縄県は、豊かな自然と文化、歴史を有する魅力的な県です。温暖な気候と青い海、そしてここにしかない琉球文化と沖縄特有の人のあたたかさから、近年では移住先としても大変人気となっています。